(23)『“健康住宅”のウソ・ホント』 ~第3章 エアコン1台だけで家中の室温維持が可能になる~(P109~111)
当社代表取締役 杉山義博の「家づくりの想い」が1冊の本となり、2018年7月に幻冬舎より発売されました。その中身を少しずつご紹介させていただきます。(amazonからもお求めいただけます)
~第3章~
ウ ソ ③:窓が多く風通しのいい家は、空気がきれいで健康的
ホント③::PM2.5、花粉、ホコリ……窓から侵入する有害物質によって健康を損なう
エアコン1台だけで家中の室温維持が可能になる
次世代全館空調「マッハシステム」は、たった1台の家庭用エアコンと高性能フィルターを通った新鮮な空気(外気)を空調ユニット内でミキシングし、小型送風機とダクトを利用して各部屋の隅々まで確実に空気を送ることができます。冬は空調ユニット内で希望する室温より2~3℃高い空気を、夏は2~3℃温度の低い空気をつくり出して、すべての部屋に循環させます。
大量の空気が空調ユニットから各部屋に送り届けられているにもかかわらず、室温と近い温度のため、空気の流れ(気流)をほとんど感じません。部屋の空気がしっかりと攪拌されているので、床や壁、天井の温度がほぼ一定になり、従来の冷暖房では不可能だった真の快適空間を実現します。
大手ハウスメーカーが建てる家の中には、エアコンを複数台設置していて、外側には室外機がびっしり取りつけられているケースがあります。そういうモデルハウスを見学すると、エアコンがフル稼働しているため、室内が適温に保たれていると錯覚しやすいのですが、冷暖房の不快感はどうしてもありますし、何より光熱費もかさみます。
ほかにもエアコン1台で空調管理を行う他社の省エネシステムがありますが、マッハシステムは家の隅々まで確実に換気空調ができ、単なる温熱環境に重きを置いたシステムとは異なります。
通常、エアコン1台の省エネ住宅は、部屋数の少ない35坪前後の小規模な住宅です。
しかしマッハシステムの場合は、空調ユニットという小さな空間の空気を冷暖房するだけなので、部屋数の多い住宅でも、エアコン1台で快適な室温維持が可能になるのです。
家の延べ床面積で50坪程度までなら空調ユニットは1ケ所、それ以上の面積では空調ユニットを2ケ所(ゾーン分け)で対応します。空調ユニットは1階か2階のメンテナンスしやすい場所に設置します。
マッハシステムは、空調ユニットと冷暖房の空気を送り出す小型送風機、ダクトで構成されている、シンプルな設備です。それに全熱交換型の第1種換気装置が連動して、全館空調を行います。
空調ユニット内で温度を整えられた新鮮な大量の空気が各部屋や廊下、脱衣室などの吹出口へと送られてすみずみまで行きわたるので、家の中はどこにいてもほぼ同じ快適な状態に保たれています。
マッハシステムの仕組み自体は難しいものではありませんが、どのような住宅でも取りつけられるわけではありません。C値・UA値の低い高気密・高断熱住宅であることが大前提になります。
性能が高いほど、マッハシステムも有効に働くことになります。