設計のワンポイントアドバイス ~エクステリアの照明計画~
住まいは、エクステリア(外構)ができ上がって初めて、土地と一体感のある魅力的な建物となります。今回は建物を計画する段階から、エクステリアを意識して取り組んだ実例をご紹介したいと思います。
下の写真は昨年竣工しましたM様邸のエクステリアです。ブロック塀やカーポートなどの構造物を設置するだけではどうしても無機質になってしまいます。そのため、建物の計画段階から、住まいの外壁を真っ白なキャンバスに見立て、手前に計画する植栽や塀など(土地)と一体感あるエクステリアをご提案しました。最終的に、塀には真っ白な外壁と対照的な色合いのタイル
を貼り、植栽にもアップライト照明をあてることで、昼間だけでなく、夜間においても印象的な空間を演出するエクステリアとなりました。
このほかに、照明によって、外壁や塀に映し出される影を楽しむ「カラーシャドウフィルター(タカショー製)」という商品をご紹介します。電球色のアップライト照明にこのフィルターを組み合わせることで、今までは無彩色だった影の一部に色をつけるというものです。照明自体に色がつくのではなく、植栽の影がブレた部分に色が加わることで、空間にほど良く彩りを与えます。フィルターには5種類のカラーバリエーションがあり、空間に合わせた多彩なライティングが可能です。建物の雰囲気や創り上げたい空間のイメージに合うカラーを選び、他とはひと味違うライティング効果を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(マルシチホーム家づくり通信「concierge 2022年 盛夏号」掲載)