和室のお手入れ
畳の焼け焦げはオキシドールで
煙草などで畳に焦げ跡をつくってしまったときは、オキシドールで脱色をします。まず、オキシドールを含ませた脱脂綿で焦げた跡をきれいに拭き取ります。そのあと、焦げ跡の両側からイグサを少しずつ寄せるようにして隙間をならしておきます。5ミリ程度の焦げ跡ならこれで十分でしょう。これより小さな焦げ跡の場合は、目打ちで焦げたところのイグサを2~3本抜き取り隙間をならします。大きな焦げ跡の場合は畳店で畳表の切れ端を貰い、穴の大きさにカットしこれを接着剤で貼り付けておきましょう。
※イグサ畳の場合のお手入れ方法です
畳のへこみはアイロンで
家具を移動したとき畳に残った家具の跡が気になります。へこんだところに霧を吹きかけ湿らせます。その上からタオルを当て布にしてアイロンがけをして下さい。こうして蒸すとある程度は膨らんでへこみが回復します。ただし、湿気が残らないようにお天気の良い日を選びましょう。
※イグサ畳の場合のお手入れ方法です
襖の引き手に防水スプレーで汚れ防止
スプレーは市販の傘やレインコートに使うもので結構です。新しい襖に取り替えたときや張り替えをしたときなど、あらかじめこうしておけば汚れにくく、また汚れたとしてもサッと雑巾で拭けますのでお手入れも簡単です。この他、壁のスイッチ周りやソファの手の擦れる部分にも応用できます。
襖修理は古ハガキで
霧吹きで破れたところの周辺を湿らせ、穴の裏側に葉書をそっと差し込みます。次に破れた襖紙の裏側に糊をつけ、元通りの形になるように葉書に貼り付けていきます。このとき糊は濃い目のものをたっぷりつけた方が効果的です。これで破れは目立たなくなりますが、襖の柄に合わせてこの上から和紙を切り貼りしてもよいでしょう。
寒天で障子紙の強化を
薄く溶いた寒天を用意し、これを刷毛で障子全体に塗っておくだけです。乾燥すれば紙が一段と丈夫になり、しかもピンと張りも出てきて美しい仕上がりになります。寒天塗りは障子を貼りかえるときに一緒にすればよいのですが、乾く前にすると破れてしまいますので障子紙が乾いてから塗りましょう。
障子の日焼けは漂白剤で
まず、ハタキできれいにホコリを掃きます。そのあと小匙1杯の洗濯糊と少量の漂白剤をカップ1杯の水で溶かし、この液を霧吹きでスプレーします。このときむらなく全体に液が行き渡るようにします。こうすれば新品みたいに白くパリッと張りもでます。
おろし大根で障子剥がし
障子全体を霧吹きで濡らした後、筆か刷毛でおろし大根を桟に塗っていきます。このまましばらくおいておくと、紙が剥がしやすくなります。これは大根に含まれているジアスターゼの働きにより、澱粉糊が緩むのです。剥がした後は固く絞った雑巾できれいに拭くことをお忘れなく。
障子貼りは下から上に
まず、水刷毛で桟を十分ぬらし糊をふやかしてから障子剥がしをします。このとき、細長い丸い棒で下から巻き取っていくと破れずきれいに剥がせます。そして乾燥する前に桟に残っている糊や紙を濡れ雑巾で拭き取って下さい。障子紙の貼り方は、障子は上下ひっくり返してから上から順に貼っていきます。こうすれば正位置にしたとき紙の重なった部分にホコリがたまりにくくなります。糊はおもゆ位の濃さにして刷毛で軽く桟を叩くようにまんべんなく塗って下さい。そのあと、少し引張りかげんで障子紙を右から左に向かって貼りましょう。最後に全体に霧吹きすれば出来上がりです。乾いたときにピンと貼り上がります。
洗濯糊で砂壁の砂落ち防止を
洗濯用の水糊を水で約15倍に薄め霧吹きで壁に吹き付けます。2~3回吹き付けておけば大丈夫です。乾けば表面の砂が糊で固定され落ちにくくなります。ただし、吹き付けすぎると風合いが損なわれますのでほどほどに行って下さい。
畳の寿命
使い方や手入れの仕方によって多少違ってきますが、一般的には3~5年に一度表替えをします。畳を長持ちさせるためには毎日のお手入れが大切です。畳の目や縁などにホコリが溜まらないようにこまめに掃除して下さい。
畳干しは裏を表に
畳は湿気を非常に嫌いますので、基本的には年に1~2回は日光浴させましょう。裏を表にすれば強い日差しの下でも日焼けによる畳の色あせを防げますし、裏側の湿気も取れます。またこのとき、畳を叩いてホコリを掃いますが、必ず裏側を叩きます。ホコリは叩く側に浮き出てきますのでご留意を。