(1)『“健康住宅”のウソ・ホント』~はじめに~(P3~5)
当社代表取締役 杉山義博の「家づくりの想い」が1冊の本となり、2018年7月に幻冬舎より発売されました。その中身を少しずつご紹介させていただきます。(amazonからもお求めいただけます)
~はじめに~
近年、住まいが私たちの健康に与える影響が、大きな問題になっています。
例えば、ホコリ・ダニなどのハウスダストによって引き起こされる症状に、アレルギー性鼻炎や結膜炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状や気管支ぜんそくがあります。ハウスダストに悩まされ、一年中くしゃみや鼻水、皮膚のかゆみなどに苦しめられる人は年々増加しています。
また、暖かい部屋から寒い脱衣所への移動など、室内の急激な温度の変化によって血圧や脈拍に負担がかかることを「ヒートショック現象」といい、社会問題としてメディアで盛んに取り上げられています。
ヒートショックは心筋梗塞や脳出血、脳梗塞などの重大な病気につながり、特に入浴中のヒートショック現象に関連した死亡者数の推計は年間約1万7,000人に達しています。これはなんと、交通事故死のおよそ4倍以上の人数です。
本来ならば世界のどこよりもリラックスでき、癒される場所であるはずの住まいが、こうした重大な病気や事故の温床になっているのは、とても悲しいことです。
これらの理由から、最近では「健康住宅」と称する住宅が注目を集めています。
健康住宅の多くは高気密・高断熱で一年中快適に過ごせる住宅を売りにしています。
しかし、実際には工法に問題があって快適とはほど遠かったり、ひどい結露やカビが発生したりするなど、さまざまな弊害のある健康住宅も多数存在します。
家族の健康を願って家を建てたつもりが、技術不足の設計士や施工業者のせいでかえって健康を損ねることになり、「こんなはずではなかった……」と後悔する人も少なくありません。
それでは、どのような住まいを買えばいいのでしょうか?
私の会社は、高気密・高断熱住宅の住まいを手がけ、同時に開口部の断熱化を導入して、今年で25年目になります。
さらに2012年に私は、室内の空気を循環させて一定の温度と湿度を保つことができる次世代全館空調システム「マッハシステム」の特許を取得しました。これによってカビやダニ、ホコリが発生しづらく、家庭用エアコン1台で四季を通じて快適に暮らせる住まいを実現しています。
本書では、私がこれまで培ってきた家づくりのノウハウを元に、快適で健康な暮らしを手に入れるためにはどうすればいいのか、ぜひ知っておいていただきたい「家づくりの方法」を余すところなくご紹介しています。
家族が健康で暮らせることは、家族を持つ人なら誰しもが願うことです。ましてや家を建てようとしているならば、その思いはより強いはずです。
本書を通じて、一人でも多くの人が快適で豊かな、真の意味での「健康住宅」を建て、末永く健やかに暮らせることを願ってやみません。