赤ちゃんもお年寄りも安心して住める健康な住まい
最近では「省エネで温度差が少ない快適な住まい」を求める人が多くなってきました。しかし、本当にこのことだけで良いのでしょうか? 快適な住まいに必要不可欠な「空気」について考えてみましょう。
見えない空気
ご存知のように、人が呼吸すると二酸化炭素が排出されます。すなわち、閉じられた室内に人が居るだけで、室内酸素濃度は徐々に低下し、二酸化炭素は徐々に増加していきます。新鮮空気は、78.08%の窒素(N2)・20.95%の酸素(O2)・0.04%の二酸化炭素(CO2)・その他成分0.93%より構成されています。
酸素の濃度が16%以下になると、人体に様々な症状が表れます。例えば、疲労感を覚えたり、作業性が低下したり、頭痛を感じるようになります。また、二酸化炭素濃度が3~4%を超えると、頭痛・めまい・吐き気などを催し、7%を超えると数分で意識を失ってしまいます。この状態が継続すると、麻酔作用による呼吸中枢の抑制のため、呼吸が停止し、死に至る危険性があります(二酸化炭素中毒)。
空気が及ぼす胎児や人体への影響
[胎児への影響]
妊婦さんが十分な酸素が含まれていない空間で生活すると、その呼吸で得られる血中酸素濃度が胎児の血中酸素濃度に影響し、成長が著しい組織の代謝に影響します。十分な酸素濃度が得られる住環境・職場環境での生活が、妊婦さんには特に大切です。なぜなら、特に聴覚や脳神経系などの各器官は妊娠初期に形成され、3ヵ月(14週)頃から、本人も周囲もまだ胎児の存在をよく意識しない時期に発育しているのです。
赤ちゃんは、お腹の中で約10ヶ月、お母さんの栄養で育ちます。お母さんの摂取した食物の栄養が血液に入って胎盤まで届き、胎児側の血流に移行して成長するのです。栄養は、胎児の独立した血流で全身組織に運ばれ、代謝されます。実はこの代謝に関わる大切なものに、酸素があります。胎児の体内酸素は、お母さんの血流から栄養と同じように運ばれます。酸素の運搬役は、赤血球のヘモグロビンです。母親の呼吸で肺胞から取り入れられた血中酸素が、胎盤を介して胎児血流(胎児ヘモグロビン)により、胎児の全身組織に運ばれているのです。胎児は血中酸素と栄養を使って、発育に大切なエネルギー(ATP)をつくり、急成長に欠かせない代謝を活発に行います。
胎児の代謝産物である二酸化炭素(CO2)などは、胎児自身では排泄できません。胎児血流から再び臍帯を通り、胎盤で母体の血流に移動し、母体の肺呼吸や腎臓を使って排泄されています。呼吸と排尿以外の特に心拍などは、胎児の頃から動いて自身の血流を保っています。
[人体への影響]
赤ちゃんが普通分娩で体内から生み出される時、赤ちゃんの呼吸は自力で開始されます。先ず、吸う息です。さらに吐く息で、オギャーという鳴き声が発せられるのです。この瞬間、ヒトは自分の代謝に必要な酸素を肺から体内に取り入れ、血中のヘモグロビンと結合し、全身の組織に運びます。ここで外呼吸が開始されます。室内の空気が、広がった肺胞を満たすのです。もし、汚れた空気、例えばタバコで汚れた空気で満たされたら、無垢な赤ちゃんは肺から汚れてしまいます。
誕生した新生児は、1日20時間以上も寝て過ごします。そうしながら、自力呼吸にて外呼吸に適応していくのです。家族の健康維持には「新鮮な空気」が重要です。高齢の域に達し、アンチエイジングを試みるにも、認知症の発症を遅らせ、健康寿命を長く保つよう筋力を維持するにも、室内や寝室の換気の有無がカギを握ります。これからの住まいをつくるうえで、忘れてはならない大きなポイントです。
窓を常に開放した暮らしでは問題はありません。しかし、夏でも冷房や防犯などのために窓を閉め切って暮らしたり、冬の寒さ対策で窓を閉め切って暖房するには人為的な換気が必要条件です。
積極的に酸素濃度21%の新鮮空気が供給される室内や住まいを保たれなければ、明日への活力ある身体はつくれません。
換気の質にこだわってきた丸七ホームの住まいづくり
丸七ホームでは換気の質にこだわり、平成6年(1994)頃から全熱交換換気ユニットを使った第一種換気システムを標準採用してきました。第一種換気とは、給気・排気ともに機械によって行う方法。熱交換器を使って排気の熱を回収します。
では、熱交換換気とはどういったものでしょうか。これは屋外の新鮮な空気を取り入れる時に、熱交換素子を介して室内の空気との間で熱交換を行い、外気を室内空気の温度に近づけて取り入れる方法です。外気は空気清浄フィルターでホコリや花粉をカットしてから熱交換され、ほど良い温度にされてからダクトを通してリビングや寝室、子供部屋などに送られます。
丸七ホームがおススメする住まいづくりは、「家の隅々まで常に新鮮な空気で満たされた、省エネで温度差が少ない住まい」です。
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デザインも間取りも、家づくりの大切な要素の1つ。でも、それ以上に家族が元気に健康で過ごせることが大切だと私たちは考えています。
家族がきれいな空気に包まれて生活でき、デザインにもこだわった住まいづくりをしませんか?