設計のワンポイントアドバイス ~外構(エクステリア)~
外構とは何でしょうか? 「外」を「構える」と書いて外構と言いますが、外まわりの舗装、目隠しフェンス、造園植栽など多種多様にあります。
家づくりは住まいが完成したら終わりという訳ではありません。確かに建物が完成し、引渡しが終われば家には住めます。しかし、外構も含め、敷地全体が整って初めて完成となります。個人的な主観ではありますが、建物6割・外構4割だと思っています。もちろん、設計士によって意見は様々ですが、それくらい外構についても真剣に考えていただきたいと考えております。
以前は、防犯・目隠しといった機能やコストを重視したものがほとんどでした。そのため、ブロック積みの塀にコンクリート舗装だけの簡略な外構が多く、図面無しで工事を進めることも多くありました。しかし、近年では建物の外観や街の景観まで含めてトータルコーディネートし、個でなく全体を意識した空間設計へと変化してきています。
外構も「隠す時代」から「魅せる時代」へと進んでいます。呼び方も、外構からエクステリアに変わりつつあります。しかし、エクステリアも予算や耐久性、完成後の使い勝手まで考えると思った以上に大変です。自分の家にはどんなエクステリアが似合うか、どんな使い方をしたいか…。まず、エクステリアへの要望を整理し、優先順位をつけて下さい。その上で、実現したいことと予算を合わせて整理できると良いと思います。
エクステリアで後悔しないために、簡単な2つの例を挙げて説明させていただきます。
緑を優先せず、コンクリートで敷地を固めてしまった例です。寂しい印象に感じませんか?
こちらは、水平・垂直方向に立体的な空間が生まれるように考えた例です。建物とエクステリアを一体として考え、木の種類や配置・化粧砂利などを上手く組み合わせ、空間を広く魅せるデザインにすると最大限に全体の魅力を引き出すことが出来ます。
この2例から、植栽を含め、全体を意識したエクステリアをお勧めする理由がお分かりいただけたでしょうか。家づくりの際には、建物だけでなく、エクステリアについても是非一緒にご検討いただきたいです。