災害に備える~災害に強い間取りの工夫~
家を建てる敷地の性質が分かり、必要な対策を確認したら、次は地震にも安心な揺れに強い家を検討しましょう。
地震が発生した際、家は縦方向や横方向に大きな力を受けます。耐震性を高めるためには、上下方向の力の流れをスムーズにさせることがポイントとなります。つまり、長方形のようなシンプルな形が地震に強い家の形となります。逆に凹凸が多いと、地震の力を均等に分散できず、一か所に負荷がかかってしまいます。建物に変化を持たせたい場合には、長方形を組み合わせた形にして、各々の長方形の四方面それぞれに耐力壁を4分の1以上設ければ安心です。
【単純な間取りの例】
【複雑な間取りの例】
都市型住宅によく見られるガレージや玄関部分がオーバーハング(上に建物があるのに真下に柱や壁がない構造)になっている建物は、上の荷重が下に流れず、建物のどこかに負担をかけてしまっています。そのため、大地震が起きた際には、この部分が弱点となり、建物の倒壊や崩壊を招く危険性を持っています。上階を受ける柱や壁をつくる、軽い屋根にするなどの対策が必要となります。
【オーバーハングのある家】
(マルシチホーム家づくり通信「concierge 2020年 春号」掲載)