シロアリ!
先日井戸のブログでも上げました通り、シロアリ対策の講習を受けました。
いやー。一言で言えばシロアリは怖いですね!気持ち悪い上に怖い!
これがシロアリの写真です…。
ここからは真面目にいきます。
シロアリの体は白っぽくて柔らかい理由は、皮膚が未発達だからです。皮膚が未発達なのはシロアリを短期間に大量に生産し、成長・活動させる為です。
しかし未発達であるがために外部環境に左右されやすい弱点はあります。その弱点が空気を嫌う性質があります。必要以上の空気は体の水分を奪い、カビや細菌などをもたらす危険物であります。あとは雨水などの大量の水を嫌います。シロアリが必要とする水は、彼らが制御可能なごく少量の湿気である。人間に例えれば生活水は必要だが、洪水は怖いというようなもの。
ではどのような場所に生息するか。
自然林では、石や倒木、落ち葉の蓄積、根の広がりによる地表の密閉空間。
庭先では、庭石、テラス、枕木、基礎、除草シート等が密閉空間をつくります。
建物では、どうしてもこうした密閉環境を連続して作ってしまい、基礎の繋ぎ目、配管、玄関廻り、犬走やテラスと基礎巾木の接点から入ってしまいます。
ではこのシロアリを防ぐ為にはどうすればよいのか。
その対策は一つ目に化学的防御です。これは薬剤処理になります。これは薬剤の効果はあります。しかし、シックハウス問題、化学的物質に敏感な居住者の健康への影響、薬剤による土壌・地下水等の環境汚染の懸念があります。以前は10年保証が出ましたが、近年では品確法への対応も考え5年毎の再施工によりの保証になっております。
二つ目は物理的防御です。これは薬剤を使わずメッシュや金属板などで物理的に侵入防止をします。
約0.2mmステンレス製の指定部材、ステンレスメッシュを使います。1mm以下であればシロアリが通過出来ず、分泌物にも腐食しない、錆びにくい耐久性もある、家屋の様に様々な設計に対応出来る柔軟性もあります。これは物理的防御なので環境汚染はありません。但し、施工に技術が必要な上、施工時間は薬剤による化学的防御より掛かります。この技術はレベル0から始まりレベル4までの講習を要します。
この条件を満たした物理的防御であれば日本木造住宅の天敵であるシロアリ対策になりますね。
注文住宅・外断熱「マルシチの家」 (設計 白井)
2021.3.7