製材から80年、建築で50年のマルシチの建築エリア
営業をしていると、お客様から「エリアはどのあたりですか?」とお伺いされることが間々あります。
私の場合、そういう時は決まって「だいたい2時間圏内です」とお答えします。
社員の通勤時間が1時間とか、1時間半とかという話になった時と同様に、概ね『広い・遠い』という印象を与えているようです。
実は、私がマルシチに入社した20代の頃はもっと遠方の工事も受注させて頂いておりました。
阪神淡路大震災の直後には、神戸の芦屋で住宅の新築をさせて頂きましたし
※これは復興のための工事という訳でなく、それ以前に頂いていた住宅の新築工事とタイミングが重なってしまっただけです。
東京八王子でも何棟か建築させて頂きました。
当然、泊りでの工事となりますし、マルシチの建築の特性上、材料はもとより職人さんに至るまで、
地元での工事と同様に、材料も運び、全員泊まり込みで工事に関わりました。
八王子での工事の一棟は、岐阜から運搬していった東濃桧があまりに綺麗な為、
木造を謳っている某ハウスメーカーの現場見学のバスから降りた方たちが、
一斉に、マルシチの現場になだれ込んできてスタッフに引き戻されていった事もありました。
その際に、数名の方から名刺を欲しいと言われ、一瞬のことでしたがお渡しした所、
その後、商談につながった事も面白い記憶として残っています。
神戸では、泊まり込みで行っている基礎業者さんに図面を届けに行き、
なぜかそのまま二週間ほど泊りで基礎工事を手伝ったりしました。
地元に帰れないその間に、当時付き合っていた彼女にフラれた事も、今ではいい思い出です。
思い返すと、年に数回ある泊りでの建築工事で、大工さんたちと一緒に泊まり
トラックで往復して材料を運び、また泊まって作業を手伝うという中で、普段は聞けない
建築の「現場の」技術や知識、職人さんの仕事に対する想いなどを聞かせてもらう事が出来たことは、
営業となった今でも、自分の大きな財産かなと感じています。
話しを戻します。
2時間圏内のエリアというのは、当時は4時間5時間かかる所であっても、泊まり込みだとしても、
マルシチに家を建てて欲しいという要望に応えてきた中で、
「建てることは出来ても、OBさんの困りごとやメンテナンスなどのアフターケアが満足に対応できない。」
事に対してのジレンマから生まれた距離感だと思っています。
『住宅は建てるまででなく、建ててからが本当のお付き合いの始まり』
という、先々代、先代、そして当代のマルシチの社長から教えられてきた
注文住宅の工務店としての心構えを、メンテナンスを含めたアフターサポートなどにおいて、
なかなか実践することが『距離的に』難しいという中から生まれた、
丸七ホームなりの答えだと感じています。
住宅や住宅廻りのちょっとした事を、気軽にご相談いただき、
当日、即時のお伺いは出来なかったとしても、少しお待ち頂ければ、
飛んでいける距離感が、本社から2時間圏内のエリアという所に行きついたと感じます。
恥ずかしながら、
「リフォームもやってるんですね!?知らなかった」とか
「鍵の修理とか、水回りのトラブルでもマルシチで良かったんですね。知らなかった」
とOBさんに言われることもあります。
家に関する事、家周りに関する事なら、なんでもできるんだという認知を
高めてこなかったことを大いに反省しなければいけないかなと感じています。
照明器具の交換、鍵の修理、水栓の取り換え、冷蔵庫や洗濯機の買い替え、カーポートの設置、などなど
出来る限り、何でも対応できるようにしています。
住宅に関する事なら、どんな些細なことでもマルシチにご連絡ください。
地域密着の工務店だからこそできる、対応能力を感じて頂ければと思います。
丸七ホーム 営業部 井戸
2022.4.3