省エネ基準
皆様こんにちは。
この頃、突然肌寒くなったと思ったら日中は暑かったり、着るものも悩む日が続きますね。
体調を崩されませんようくれぐれもご自愛ください。
さて今回は、新しい省エネ基準についてのお話です。
最近よく聞く「HEAT20」をご存じでしょうか?
聞いたことはあっても内容は分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方のために少しご説明をさせていただきます。
元々、「20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」という団体名を指しているのですが、英語名「Society of Hyper – Enhanced insulation and Advanced Technology houses for the next 20 years」を略して、「HEAT20」です。
省エネで快適な住まいを建てるために専門家の方たちが集まったのがこの団体です。
そこで断熱性能についての新たな基準が定められました。
それが、G1・G2・G3という3つの基準です。
G3が最も性能が高いことを表します。
このG1~G3の基準は、下表の通りUA値によって定められます。
UA値というのはご存知の方も多いかもしれませんが、外皮(建物表面)の断熱性能を示す数値です。
数値が低いほど断熱性能が高いことを表しています。
弊社の体感モデルハウス「ソラーナ」のUA値が0.41ですので、G2グレードを有していることになります。
表の通り、従来の断熱等級の最高値やZEH基準を超える性能です。
現在、住宅の断熱性能のほとんどが、UA値で示されています。
UA値は、断熱材の性能や厚みによって計算され、断熱性能としては確かに重要な要素です。
しかし、あくまで計算によって得られた数値でしかありません。
このUA値のみを住宅の性能として見ていて大丈夫でしょうか?
・断熱材は途切れることなく、建物が覆われる構造となっているか。
・断熱材は隙間が無いように、きちんと施工されているか。
これらはUA値の計算結果にはあまり関係がありません。
しかし、これらがお座なりになっていれば、容易に熱が逃げていくことは想像できるのではないでしょうか。
この家は本当に性能を発揮できるのか、そういったことを確認する際には、C値という基準を参考にしてみてもいいかもしれません。
C値は、建物にどれだけ隙間があるかという数値です。
数値が低いほど隙間が少ないことを表します。
C値は現在、省エネ基準から削除されています。
なぜ削除されたのか、そんなことを考えてみると面白いかもしれないですね。
弊社の体感モデルハウス「ソラーナ」のUA値0.41も、果たしてその性能が発揮されるようになっているのか。
断熱がどういった構造になっているのか。きちんとした断熱施工がされているのか。
住宅のことを考えられている方は、そんな目で見ていただいてもいいかもしれません。
今回は断熱性能の基準についていくつか書かせていただきました。
弊社にご来場いただいた方には、こういったことを、さらに踏み込んでご説明しております。
断熱性能は、快適性や光熱費に関わり、結露が発生すればカビの発生や木材の腐食に繋がるため、健康面や建物の耐久性にも関わってきます。
住み心地のいい建物について、今一度考えてみてはいかがでしょうか。
設計部 玉木
2022.10.15