室内空気質の大切さ
大気中の二酸化炭素濃度が年々上昇し、現状では400ppmを超えています。
2009年1月23日に温室効果ガスの観測を主目的とした温室効果ガス観測技術衛星GOSAT「いぶき」が打ち上げられ、宇宙から地球の大気月別二酸化炭素平均濃度の速報を公開しています。 国立環境研究所「GOSATプロジェクト」より
写真は、体感モデルハウス「木楽」に設置しています室内空気の二酸化炭素監視モニター:HVS-1001です。
このモニターは、株式会社アルデ社がセキュリティ監視機として室内の空気が新鮮かどうか監視するために開発されたものです。室内の空気質を目でチェックができるため、とても重宝に活用しています。例えば勉強会などで人が大勢集まる時、二酸化炭素の濃度が600ppm以上になる場合には、局所換気で換気量を調整しています。
【二酸化炭素の濃度と中毒症状との関係】
10,000ppm(不快感)
20,000ppm(呼吸増加)
30,000ppm(脈拍、血圧上昇)
40,000ppm(めまい、頭痛)
50,000ppm(動悸、耳鳴り)
60,000ppm(呼吸困難)
70,000ppm(数分で死亡)
100,000ppm(即死)
「マルシチの家」は高気密高断熱の建物に次世代全館空調「マッハシステム」を組み合わせることで、建物の隅々まで換気ができ、二酸化炭素の濃度も500ppm程度を維持しています。しかし、既築住宅で冬期に換気設備を設けていない寝室や居間において石油ファンヒーターなどで暖房した時に測定すると、二酸化炭素の濃度が1,000ppmを大幅に超える数値が表示されます。二酸化炭素の濃度が人体に害を及ぼす濃度は10,000ppm以上ですが、国が決めた基準は1,000ppm以下ですから決して良い数値とはいえません。測定結果を見ることにより、換気の必要性を認識することができます。
また、温度と湿度を常時表示していますので、室内環境の調整にも大いに役立っています。目で見えない室内空気の質を数値により、ご理解していただけるかと思います。
下の資料は、我が家の二酸化炭素濃度を測定したときのグラフです。
各部屋の温度差が少ないことは、家の隅々まで換気できていると言うことになります。
2018.12.27