体感モデルハウスのご案内

25年前に、キッチンのリフォームでご縁をいただいたお客様(H様)より、住まいの新築をご検討されているとご連絡をいただき、体感モデルハウスをご案内させていただきました。
H様とのご縁のきっかけとなったのは、ドイツBeckermann社のシステムキッチンです。レンジフードや食洗機など、機械類の入れ替えを行いつつ、現在もご愛用いただいています。
円安や輸送コストの問題、国産システムキッチンの質の向上などにより、現在はドイツからキッチンを輸入することはなくなってしまいましたが、体感モデルハウス「木楽」(2007年竣工)にはBeckermann社のシステムキッチンを取り付けています。
H様にモデルハウスご案内の際、Beckermann社のキッチンが、私たちの家づくりの考え方を大きく変えたきっかけであることを話させていただきました。
ドイツではキッチンを家具のように扱い、お引っ越しの際にはキッチンも取り外して持ち込みます。そのため、長く使える工夫がされています。その工夫とは…? なんだと思いますか?
それは「通気」です。キッチンのキャビネットまわりに、きちんと空気が通うように工夫されているのです。
キャビネット背面に空間があり、上下に空気が流れるようになっています(写真の青矢印)。特に建物の外壁面に取り付けられる場合には、屋外から伝わってくる熱と室内の温度差による結露の発生を予防します。
そして、もう1つ。寒いドイツでの暖かい家の経験です。(残念ながら、私は行けていませんが…)
Beckermann社のキッチンを多く取り扱っていた1990年代において、訪独は航空券の安い冬季に行っていました。北海道よりも緯度が高く、冬の平均気温も0~5℃と、非常に寒い環境下にあるにもかかわらず、建物内はとても快適で、日本の住まいの方が住みづらいことにとてもショックを受けたそうです。
そこから、高気密・高断熱について会社としての取り組みをスタート。適切な換気がなされていなければ、建物を腐らせてしまうという失敗も体験しました。1996年より現在のベースとなる、断熱・気密・換気のバランスが取れた、オール外断熱の住まいづくりを行っています。
H様には25年経った今もBeckermann社のキッチンをご愛用いただいており、「ご新居にも使えるなら…」とまで言っていただけたことは、とても嬉しく感じております。
H様、そしてH様ご家族の住まいづくりをサポートできるよう努めて参りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
代表取締役社長 杉山 浩子
>>「マルシチの家」の歩み において、Beckermann社との出会い、家づくりの開発秘話についてご紹介しています。
2025.3.9