マルシチの家 【断熱】について その1

30年来の実績で、皆様の高評価を頂いております、マルシチの家の高い断熱性能、気密性能ですが、まずそちらを知っていただく前に、そもそも「断熱」というものには、どのような意味があるのでしょう。まずここでは断熱の定義や遮熱との違いをご説明します。
断熱の定義
断熱には「熱を断つ」という意味があります。住宅においては、熱を伝わりにくくすることで
「夏は涼しくて、冬は暖かい」
状態を実現することを指します。これにより、暑い夏は室内の温度上昇を防ぎ、寒い冬はその冷気から室内を守ります。
今や断熱性能の高さは、快適な暮らしに欠かせません。
断熱化されていない住宅の場合、ヒートショックが起きやすくなります。
部屋の中は暖かいのに、お風呂場は震えるほど寒い住宅では、ヒートショックを引き起こしやすいです。
このような状態は体に負担がかかるだけでなく、お年寄りには脳溢血などのリスクもあります。
断熱化は、このような健康被害に対するリスクも軽減します。
遮熱と断熱の違い?
遮熱とは、光を反射させて、温度の上昇を防ぐことです。例えば、ブラインドは日光を放射させることで、室内の温度上昇を防ぎます。
ただし、日光がブラインドに当たり続けて上昇した熱が室内に放射されると、室内の温度は上昇します。
これに対して
断熱とは、熱を伝わりにくくして暑さや寒さから室内を守ることです。
快適な暮らしを実現するためには、断熱が必須です。
断熱は一年中効果がありますが、遮熱は夏の暑い時期にだけ効果があります。
断熱の重要性
地球温暖化の原因となる二酸化炭素は電気、ガスなどのエネルギー消費によって排出されます。
断熱性能の高い建物は冷暖房効率がよく、エネルギー消費、二酸化炭素排出量を削減し、省エネとなり、環境問題への貢献につながります。
日本では、平成25年の「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主の判断と基準」(通称:省エネルギー基準)の改正によって、建築物の断熱性能の基準が地域区分の細分化などの見直しが行われました。
また、2021年4月より中大規模の非住宅建築物が適合義務化となり、小規模建築物は説明義務化が始まりました。
そして、いよいよ2025年4月から新築される全建築物に対して義務化されます。
※マルシチの家は、2025年に始まる160万円のGX補助金にも対応可能です。
断熱のメリット
冬に暖かいため暖房代が安くなる
断熱した住宅は、冬場に熱を外部に放出しない為、少ない熱源(エネルギー)で家が暖まり、暖房代は安くなります。このように、断熱すると光熱費を抑えられるようになります。
外からの空気の侵入を防ぎ、かつ部屋の中の空気を外へ逃さない断熱は、熱交換の換気ならば室内の暖かさを逃がさずに外気に移動させるので冬の寒い時期でも室内を暖かく保ってくれます。省エネをめざした住まいを探している人には、断熱した住宅で熱交換換気する事がおすすめです。
夏は涼しいため冷房代が安くなる
断熱は冬が暖かいだけでなく、夏も外気熱の影響を受けにくいため、涼しく快適に過ごせます。必要以上にエアコンで部屋の温度を下げる必要もなくなります。
エアコンの使用を最低限に抑えることができるので、夏の光熱費も削減が可能です。夏の冷房代が高くて困っている場合は、断熱と熱交換換気をセットで検討しましょう。
建物内部の温度差が小さくなる
断熱材を使った住宅は、すき間からの空気の流入や侵入を防ぐため、気密性が高まります。そうする事で室内の温度差が小さくなります。例えば、通常の住宅ではリビングから廊下やお風呂場に移動した際などの温度差により、ヒートショックになりやすいという問題があります。
断熱材を使った気密性の高い住宅の場合は、部屋ごとの温度差が少ないため、ヒートショックになりにくく、身体への負担や疾病のリスクも少なくなります。
計画的な換気で室内の空気がいつもきれい
断熱された住宅は、高断熱・高気密化されます。現在すべての新築住宅には、建築基準法により定められた換気設備設置(24時間換気システムなど)が義務づけられており、「24時間換気システム」により、常に空気の入れ替えが効果的に行われ、室内がいつも新鮮な空気で保てます。また、自然換気とは異なり、機械的に室内の空気の入れ替えが行われ、ホルムアルデヒドなどの有害物質を排出し、シックハウス症候群を防止、室内の二酸化炭素濃度を下げ、汚れた空気を排出する効果もあります。家族の健康にとっても有益です。
家が長持ちする
断熱された住宅は結露が発生しにくいため、家が長持ちすることもメリットです。結露は冬場に、室内と室外で温度差がある場合に発生します。断熱材等により熱が伝わりにくくなった住宅は、室内の温度が一定に保たれます。
露はカビやダニの原因ともなるため、家の寿命を縮めることにもつながります。家を長く快適に過ごすためには、結露を発生させないことが大切です。
※丸七ホームでは宿泊体験が可能です。部屋だけでなく廊下やトイレなど、非居室での温度差の違いにも驚かれることでしょう。
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断熱材の種類とメリット・デメリット
断熱材にはさまざまな種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。大別すると発泡プラスチック系と繊維系の2種類に分かれます。その他断熱材の形状ごとに分類されることもあります。ここでは、主な発泡プラスチック系と繊維系のメリット・デメリットを紹介します。
発泡プラスチック系の断熱材
発泡プラスチック系の断熱材には、以下のような種類があります。特長としては、さまざまなプラスチックを発泡させた断熱材です。プラスチックの種類により、熱の伝わりにくさ、耐水性・耐熱性・耐薬品性などに違いがあります。発泡プラスチック系断熱材のメリットは、軽量で水に強いことでしょう。しかし、熱に弱いといったデメリットもあります。
- ポリスチレンフォーム(石油系)※マルシチの家のオール外断熱はこちらになります
- ウレタンフォーム(石油系)
- フェノールフォーム(石油系)
ポリスチレンフォームは、食品の安全な梱包資材と世界的に認められていて、無味無臭な性質があります。断熱性能が高いうえに、雨に濡れても性能低下などをおこしにくい素材です。デメリットとしては、熱に弱いといった点があります。
ウレタンフォームは、食器洗いに使うスポンジなどにも使われる素材です。発泡プラスチック系の中において断熱性が非常に高いというメリットがあります。ただ、高額になりやすい傾向があるのと、時間の経過や施工方法により性能の低下が認められるデメリットがあります。
フェノールフォームは、プラスチックなのに燃えにくい素材です。フェノールフォームは発泡プラスチック系断熱材の中で防火性に優れており、高い断熱性能と経年劣化が少ない断熱材です。ただし、ウレタンフォーム同様、断熱材の中では、他の素材より高額になる傾向があります。やや衝撃吸収に弱く、吸湿性や吸水性に劣ります。
繊維系の断熱材
繊維系の断熱材には、以下のような種類があります。繊維系の断熱材の特徴としては、細かい繊維状になっている事で、間に空気を含む事で熱を伝わりにくくします。繊維が細かく密度が高いほど、断熱性が高まります。また、繊維系の断熱材のメリットは、低価格であるということが最大のメリットとなるかと思いますが、空気層に水蒸気が入ると性能が落ちるというデメリットもあります。
- グラスウール(鉱物系)
- ロックウール(鉱物系)
- セルロースファイバー(天然素材)
- 羊毛(天然素材)
- コルク(天然素材)
グラスウールは、ガラスを高温で溶かし、繊維状にした断熱材です。その為耐火性に優れています。価格が安価なため、広く普及している断熱材です。主に天井、床、壁などに用いられています。吸音性が高く、防音に使用されることもありますが、断熱にも優れています。また、シロアリの被害を受けにくいといった特徴もあります。一方、デメリットは、断熱材の脱落が起こらないよう施工に注意が必要、吸湿しないような措置が必要といった技術面に大きく影響を受けます。ですので、経験豊富で安心して依頼のできる業者選びが重要となります。
ロックウールは、天然岩石を高温で溶かし、遠心力などで繊維状にした断熱材です。熱に強く燃えにくく、グラスウール同様、吸音性が高く、シロアリの被害を受けにくいです。またデメリットもグラスウールと同じく、断熱材の脱落が起こらないよう施工に注意が必要、吸湿しないような措置が必要といった技術面となります。また、重くなる傾向があります。
セルロースファイバーは、天然の木質繊維を綿状にした断熱材です。その為環境にも優しく、木の特性上、吸放湿性があり適度な湿度を保ってくれます。隙間なく施工ができるといったメリットもあります。デメリットに関しては、木質素材の為、水に弱く、施工時に傷を付けない等の細心の注意が必要とされ、専門もの機械と業者の技術が必要です。
羊毛は、吸音性能が高く、防音効果や調湿性能にも優れています。また、天然素材100%のため、科学物質が引き起こすシックハウス症候群のリスクがありません。
コルクは、自然由来による防虫効果のある素材です。空気を多く含むため、吸音性、調湿、断熱に優れています。
その2に続く(更新をお待ちください)
マルシチはお客様が安心・安全で、
さらに心地よく過ごせる住まいとなるよう研究し続けます。
2025.4.7