坪単価なんて信じてはいけません
堪える暑さが続いたかと思えば、足の遅い台風が来たりと、
まだまだ現場仕事には大変な日々が続いています。
スタッフブログが滞ってしまい、申し訳ございませんでした。
私の所で長く止めてしまっておりました。反省しております。
さて今回お届けしたいのは、家造りを考えている皆様に考えて頂きたい『坪単価』のお話
私は昔から、坪単価などという、『どの金額を』『どの坪数で』割るという、明確な決まりのないものに疑問を感じているタイプなのですが
相変わらず何十年経っても【坪単価〇〇円からの家造り】とか【坪単価〇〇円 ※△△、◇◇は除く】という謳い文句を見かけますね。
あれって何なんでしょう?
私も長く建築業界で営業という職種についていますが、あんなにいい加減な物差しはないと思いますね。
よく考えてみて下さい。
例えば、1坪のユニットバスを囲っただけの建物が二棟あるとします。
こんな建物は実際にはないですが、あると仮定してください。
この建物の中にあるユニットバス、一棟が100万円、もう一棟が300万円としましょう。
この建物の基礎が50万円、木構造が50万円、屋根が20万円で、手間が30万円、窓を付けて外壁を貼って50万円で完成したとします。
両方とも同じ仕様です。
合計額が一棟は300万円、もう一棟は500万円ですね。単純にユニットバスの価格の違いです。
ユニットバスは1坪ですから、これで坪300万円の建物と、坪500万円の建物の違いが生まれました。
200万円の違いの、見た目も形も性能も手間も同じの2棟の建物の出来上がりです。
どうでしょう?これって建物の価格の違いと言えるでしょうか?
正確には建築物が違うと言えるでしょうか?
私は、ユニットバスの差額分200万円が異なるだけの、同じ建物だと思います。
さらに応用です。
この建物の大きさを倍にしたとします。基礎も屋根も倍、本当は違いますが、壁も窓も手間も倍と仮定します。
400万円の建物に、同じく100万と300万のユニットバスがそれぞれ入ります。
こちら2坪ですがら、片方は坪250万円、もう一方は坪350万円
あれ?差額が100万円になってしまいました。
さあ、この四棟の建物の坪単価を見てみましょう
1.坪300万円
2.坪500万円
3.坪250万円
4.坪350万円
そうですよね?
賢い方ならわかると思います。
坪単価なんて、所詮この程度の物差しです。
こういう、売り手主導の物差しで、建物(構造物)の良しあしを安易に決めないようにすることを、私はお勧めします。
まだまだ暑い日が続きますが、頑張って行きましょう!
営業部 井戸
2024.9.1